中国産ギョウザ中毒問題から目が離せない

 今朝さ、テレビ見てたわけ、サンデージャポンの前のサンデーモーニングでさ、中国産ギョウザの話しててさ、街頭インタビューで金持ちそうな老紳士たちが、「日本人の食への意識が低い」とかなんとか、そんなんばっかりでさ、俺、頭きちゃって、「意識じゃなくて収入の高い低いだろ腐れインポ野郎、ネットカフェ難民に同じこと言ってみろ」とか思っちゃってさ、それでスタジオのコメントから何か出てくるかと思ったら、やっぱりそんな話ばっかりでよ、「佐高信てめえ左翼なら収入の話しろ馬鹿」って感じでさ、なんかまるで選択肢があるのに、銭惜しさにあえて安い中国輸入食材選んでるみてえな言い方しやがってよ、お前ら老人、バーカ、バーカ。
 ……って、たぶんここんところ書いたこと、やってることとなーんか矛盾しとるよな。ちょっと整理して考えよう。

 ……うーん、感情的には中国産害悪論が大爆発、大混乱してほしいというプアな人間による無責任な厭世論。実生活の食生活においては、できるかぎり中国産加工品は食べないと選択しつつも、外食などでは平気に口にする。中国産への嫌悪感はたしかだが、文字で見ない限り目をつぶれてしまう。食生活について国産への意識など言われると、「金持ちのたわごと!」と反感を抱くが、実際のところ自分程度の収入であっても、昼飯に弁当を自作する余裕さえあれば、ある程度中国産野菜、加工品は避けられることを知っている。とはいえ、その収入もネットカフェ難民に比べれば高いだろうが、同世代大卒就職組に比べたら六分の一くらいだろう。たとえばこの年度末の貧乏暇無し度を考えたら、外食を含んだチャイナフリーなど選択肢には入ってこない。というわけで、まったくよくわからない。まあ、いいか、どうでも。
 それよりも、メタミドホスの混入過程を推理した方が不毛で楽しい。当初から濃度でもって野菜への残留という可能性は低かった。さらに、パッケージへの付着、そして穴という要素。工場内の一般的な製造過程の上で生じたというよりは、異物混入事故、事件と見た方が妥当。べっとり付着(……食味検査はマジ命がけだったなぁ)の件から考えるに、事故であればどっかでメタミドホス漬けになって、輸送中に開いた穴から中に流れ込み。でも、穴なしの中からも出てきたんだっけ? となると、梱包前となってしまうか。となると工場の中で何かが起きた、ということ。工場での製造に使われていないとすれば、やはり意図的な混入。そして、JTの不自然な株価の動き。巨大タバコ産業への恨みを持つ老人。貧しい中国人労働者。株式市場で暗躍するヤクザ。捜査情報を知る警察関係者……、出会いの舞台は秋の府中競馬場。よし、高村薫連れてこい。
レディ・ジョーカー〈上〉李歐 (講談社文庫)
 ……ってのは妄想だよな。でも、いったいどこで混入したのだろうか?

 日本生活協同組合連合会(渋谷区)は3日、千葉県市川市千葉市の計7人が中毒になった「CO・OP手作り餃子」と同じ製品の回収品2袋から微量のメタミドホスを検出したと発表した。同連合会は「微量なので、故意の投入ではなく、残留農薬など原料に由来するものと思われる」と説明している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080203-00000067-mai-soci

 とか、言ってたら、残留農薬由来とか言い出したよ。となると何だろう、もしも高濃度の検出物が事件、事故による突発的なものであったとしたら、二系統からメタミドホスが出てきたということになる。しかし、ひょっとしたら、なんか農家のおっさんがうっかり関係ない野菜(メタミドホスって葉ものにはあんまり使わんらしいので)の上にごっそりこぼしたのが、なんかそのままスルーして……って、それじゃあ袋の外までしみ出すってのはありえないか。だったら前者か。いやあ、わからんねえ。
 ……本当にどうでもいい人生、どうでもいいことを考えるのは人生から逃げられていい、目の前の仕事から逃げられていい。冷凍餃子は一生食えなくてもいいから、飽きさせないでくれ、目を背けさせてくれ。本当に大事なことはギョーザとメタミドホスディープインパクトイプラトロピウム。ほかに何か大切なことなんて、幼稚園の砂場を掘り返したって出てこない。