『風のガーデン』第二話


 エゾエンゴサクがこんなに世の中の注目を集めたのは、有史以来初めてではないだろうか。恥ずかしがって死に絶えてるかもしれない。ちなみに写真はまったく関係ない。単に手持ちの花の写真を出したかっただけ。
 それにしても、ここまで「死」のドラマとは。どうしても緒形拳の死と重ね合わせて見てしまうが、それにしたってさ。植物も死ぬ、動物も死ぬ。死は生あるものに必ず訪れる段階。そして少し興味深いのは、緒形拳が花の死と犬の死の差を語ったところだ。命はみな同じ、命はみな平等。だからといって同じではない。だからこそ同じではない。秋月龍みんの言うところの悪平等に陥らないところの見識、まだ自分にはわからん。
 あとはもう、ドラマとして、役という役が役を果たしており、もう見事としか言いようがない。主人公が自らの癌を知る過程一つにしても、なんとまあ手が込んでいて、うまく組み立てられていることか。安心して見ていられる。果たしてこのドラマは見るにかぎる。そう思う。