「エル・アライメンだっけ? エル・アラメインだっけ?」という疑問を抱く人は多いと思う。おれはその一人だ。アラメインが正解だ。それを確認するために、この映画を観た。
イタリア軍だって戦っていたんだぞ、という。「砂漠でパスタを煮て負けた」とか簡単に言うんじゃあない。少ない水、オイル臭い水、獣臭いラーメン、これらを受け入れて、三度の奇跡を信じて、砂漠で戦っていたんだ。そういうものなのか。そういうものなのだ。
水、水、水。旧帝国陸軍がアジアでどういうい目にあったかおれは如実に語れぬが、砂漠、砂漠、砂漠の北アフリカでその同盟軍がどういう目にあったかというのはわかったような気がした。パスタ茹でてる暇はねえよ。乾いていたんだろうな、水が欲しかったんだろうな。そういう気にさせられる。突然のスコール(のようなもの)、救い、水。海、ラクダ。
決して派手な戦車戦はない(というか、戦車は出てきたのか?)、軍用機の実機の出番もない(そもそも飛行機が映っていたのか?)。ただ、砂漠。赤痢は報告しなくてよい。低予算、という感じも受ける。受けるが、その低予算ぶりが、北アフリカ戦線におけるイタリア軍というものを現しているようではないか。まあ、そんなところだ。軍事マニアにはなにか得るところ、けなすところがあるかもしれぬが、おれにはわからん。そんなところだ。以上。