そんなに野菜が好きだから野菜ばかり食ってるわけじゃないのだが

f:id:goldhead:20200703111407j:plain

おれはひょっとすると、野菜が好きで、野菜の効能を信じ、野菜ばかり食っている人間と思われているかもしれない。はっきり言って、それは誤りである。

goldhead.hatenablog.com

これを書いたときは、「おれは毎日お好み焼きを食ってるぞ」ということを世に知らしめたかった。それだけである。「貧乏」と「野菜」を入れたのは、そのときそんなことが話題になっていたからだった。文化資本がどうとか、カップラーメンは割高だとか、料理する時間すらないとか。

そして、お好み焼きというのも、「子供のころお好み焼きが好きで毎日食べたいと思っていたが、一人暮らしならそれができるのでやってみたら本当に毎日食べられた」というのと、「あまり金がかからない」というところが大きい。

その後、キムチ鍋、蒸し野菜、そして先日の豚しゃぶサラダに至る。

goldhead.hatenablog.com

さて、言っておきたいのだが、基本、おれは「キムチ鍋」といえば「キムチ鍋だけ」であって、「最後にオートミールはいいぞ」みたいなことは書いたかもしれないが、基本的に鍋の野菜と肉だけ食って終わり。蒸し野菜もおかずではなく、それだけで完結。白米が横に置いてあったりはしない。冷しゃぶさらだにしても、それだけだ。素麺をたべたりしない。冷やしうどんを添えたりしない。おれは炭水化物を極力摂らないようにしている。

だが、まったく摂らないというわけでもない。昼飯にはコンビニのおにぎりを一個食べる。ほかにサラダという名のキャベツの千切りと、おからとほうれん草の胡麻和えが一パックになったものを買う。100円ローソンなので税抜300円。ちなみに夜の冷しゃぶサラダも一食350円くらいだ。一人ものが一個レタス買うと、4〜5日はもつよ。まあとにかく、おれはベジタリアンでもヴィーガンでもないけれど、たくさん野菜を食う人間か食わない人間かで言えば、たくさん野菜を食う人間だ。

なにかそういう健康法や思想によってそうしているのではない。実体験からだ。おれが馬券を当てて炊飯器を書い、その後しばらく白米を食う生活が続いた。ご存知のようにおれは同じものを毎晩作るのが食費を節約でき、作業も効率的で好もしいと思っているから、最後はガパオライスもどきばかり食べていた。そうしたらどうなった。太った。あまり太りたくはない。これではまずい、と思った。そしておれは果敢にダイエットに挑み、挑みすぎて精神を壊して医者にかかった。摂食障害と言われた。おれはダイエットをやめて、それほど太ってはいないかな、というあたりに体重を定めた。

goldhead.hatenablog.com

最初についた病名は強迫性障害だった。その後一年くらい経って、双極性障害と診断される。処方された薬がジプレキサ(一般名オランザピン)だった。これが効果てきめんで、はっきり言ってこれなしではおれは死ぬ。死ぬというのは生命として死ぬというわけではなく、比喩なのだけれど、あまりにもひどい倦怠によって体が動かなくなったあの状態というのは、あまりにも苦しく、どうしようもなく、なにもできない。やはり死んだようなものだと思うのだ。一度だけセロクエルに換えた月があって、本当に地獄を見た。

goldhead.hatenablog.com

なのでおれにとってはジプレキサが生命線なのだ。だが、ジプレキサにはおれにとって恐ろしい要素が二つある。一つは、食欲が増進するという副作用。2つ目は糖尿病禁忌ということである。

糖尿病……。おれは父も母も2型糖尿病である。「糖尿病が遺伝するのかどうか知らないけれど、糖尿病になりやすい体質を受け継いだ可能性は低くないだろう」と考えた。父サウスヴィグラス、母父ワイルドラッシュみたいなものだ。芝のクラシック・ディスタンスには向かないな、と。だからおれは、炭水化物を避けるようにした。だから、もうお好み焼きを自炊することもないだろう。

goldhead.hatenablog.com

goldhead.hatenablog.com

幸いにして、今のところ血糖値は悪くない。酒は問題だが。

が、昨日こんなツイッターのつぶやきを見た。

えー。

 

ええー。1型よりも? マジか。

なんか、おれのやってきたことは無駄じゃねえのか。もしもおれがこのうえ酒をやめて運動を増して、100%望ましい糖尿病対策したところで、たった20%にしかならねえってことじゃねえか(たぶん)。

あー、なんかもう嫌になる。生きること自体がだ。べつに好きでもねえ(嫌いでもないけど)野菜ばっかり食って、ウォーキングして、炭水化物を避け、世の片隅でひっそりと貧しく生きていて、いったい何になるんだ。この精神障害者のやる気というものは完全に削がれた。削ぐほどのものがおれにあったかどうかも疑問だが。

とはいえ、おれがこれから白米ばくばく生活に切り替えるかというと、それはない。おれの身体はすっかり野菜ばかり食う生活に慣れてしまい、そっちのほうが調子がいいのだ。そして何より、昼飯も晩飯も考えるのが面倒くさい。自炊に凝ることによって増してしまう出費にも耐えられない。あー、ほんとつまんねえな。つまんねえ人間だ。そしておれは今日も酒を飲む。双極性障害者は各種依存症と親和性が高く、その高い自殺率を除いても、平均寿命は短い。悪くない。

_____________________

体重計を買い換えるのこと - 関内関外日記

 

ちなみに先日買ったこの体重計、iPhoneライフログを記録できるというのはけっこう面白く、体重の増減グラフなども見ていて楽しい。ピザ食った翌日はダイレクトに上がるな、とか。