ウーバーイーツでピッツァを頼むのこと

今朝起きたおれはひたすらに眠かった。なんかわからんがしんどかった。身体がまったく動かない抑うつ状態ではなかった。ただ、なんかひたすらに眠かった。会社に行くのがすげえ嫌な感じだった。昼から出ますと連絡を入れて寝てしまった。

おれは昼頃に起きた。起きてもなんだかとても会社に行きたくない。携帯端末で仕事用のメールチェックしても、スパムメールしか並んでない。やめだ、やめだ、今日は休みだ! ということにして、風邪っぽいのでと電話連絡。なんかズル休み気分。だって、咳もくしゃみも鼻づまりもなければ、お腹を壊しているわけでもないのだし。

と、晴れやかな気持ちになったおれは……、実のところ晴れやかでもなかった。なんか変だな、と思った。と、そこで気づいた。体温計ピピピッ。あ、微熱ある。なんだ、ズル休みじゃなかったな、と一安心。一安心?

それからずっとノートパソコンでネットをうろつきつつ、テレビなど見つつ過ごした。午前中に寝てしまったから眠くなかった。まあ、横になっている方がいいのだろうが、そこまでお利口な子じゃないのだ、おれは。というか、ちょっとこの体勢になってしまうと、もうぜんぜん動けなかった。

しかしなんだ、テレビのニュース、ワイドショー、ぜんぜんやらねえんだあの話題。アルメニアアゼルバイジャンの戦争。国家間戦争なんていつ以来だ? トルコやロシアが変な感じで絡んできたら、大戦争にだってなりかねんのではないか。

と、気づいたら夜になっていた。おれは昼に「緑のたぬき」を食べて以来、水と風邪薬以外なにも口にしていなかった。おれは非常に空腹だった。飯、食わねえとな、と思った。思ったが、蒸し野菜作るのすら面倒というか、空腹で動けねえなと思った。だったら、なにかインスタント……もあるし、以前いただいたお粥やカロリーメイトもある。

が、おれはふと思い浮かんでしまった。ウーバーイーツでなにか頼んでみるか。なぜだかよくわからない。よくわからないが、思い浮かんだ。宅配ピザというのは、なんかちょっと油っこすぎる感じがした。寿司というのは思い浮かばなかった。でも、ウーバーイーツなら選び放題だろう。

と、ものすごく久しぶりにアプリを立ち上げた。たいへんな空腹である。そこで料理写真見たら、もう頼む気になっていた。ちょっと高くつくが、今は非常時だ、と閣議決定した。

それで「この地域のおすすめ」みたいになっていたある店に目が止まった。毎日のように前を通る、たぶんピザ屋だかイタリアンっぽい店だ。何ヶ月か前に開店したばかり、いや、何ヶ月なら「ばかり」でもないか。まあ、もちろん入ったことがない。もちろんのあとには「金がないから」、「一人では入りにくいから(チェーン店以外に重圧を感じるおれの性格のせい)」などが入る。まあそれでも、なんだ、あそこなら近い。ウーバーイーツの人がピックアップすれば、5分、いや、このアパートを探さなきゃいけないから、まあ10分でくる。おれは空腹だ。ウーバーイーツの人はほんとうにたくさん見かけるので、それも問題ないだろう。

……というわけで、結局のところピザになってしまった。とはいえ、宅配ピザとイタリア風のピッツァは別物だからいいのだ。ピザではないからピザの日でなくてもいいのだ。

と、その前にリピエノというでかい餃子みたいな料理が目に入る。なんか写真をみるとボリューム感がある。でも、これ、主食になるのか。値段はピッツァくらいするが。わからん。わからんので避けた。

で、どのピッツァにしようかと思ったら、「ナポリの老舗ピッツエリアSTARITAのオーナー、アントニオさんに習いました」と書いてあるピッツァがある。そうか、アントニオさんか。これに決めた。一番安いし、たぶんこの店の顔みたいなものだろう。で、空腹もあったのでサイドメニューでミニサラダとスイーツにチェックを入れる。ウーバー料を入れて2,238円。あまりにも注文までスムーズ。そりゃまあ支払いもクレジットカードだけだし(このカードでよいか? というページすらない)。え、これで注文完了か? という感じ。

ああ、しかし、ウーバーイーツを利用してしまった。ちょっぴり罪悪感がある。このギグ・エコノミーというやつに社会的な正義はあるのか? 配達員たちの自転車マナーはいいのか? あまり好印象を持っていないのだ。でも、風邪だし、緊急事態だ。

で、ウーバーの追跡画面が始まる。商品到着予定はなんと20分。なんとかさんが店に向かっています、というところから見られる。そうだ、来い、来い。店についた。ちょっとそこで止まる。たぶん商品ができていないのだ。して、しばらくして出発。迷わず来い、来い。と、到着予定時刻が1分単位で変動する。どういうシステムなのか、わからんが。わからんが、迷いなく来ている。ああ、もう来ている。おれは一応マスクをつけて待機、ノック、若いお兄さんだ。「ウーバーイーツです」。と、まずは冷たいものからと、なんらかのスイーツとサラダ、そして、「お熱くなっております」とピッツァ。「ありがとうございます」、「ごくろうさまです」。

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というわけで、アントニオさんの魂を受け継いだピッツァ。宅配ピザと同じくらい熱い。まずサラダを平らげて、ピッツァ。おいしい。やはり宅配ピザとは別物だ。サイズも一人分としてはこれくらいでいいんだよ。ギトギトしてないから、風邪のときに食べるのにぴったりだよ(そうだろうか?)。これなら無限……いや、二枚くらいいけるな、と思いながら完食。

で、デザート。ドルチェ(トルタカプレーゼ)。はっきり言って字面からは何ものかさっぱりわからんでした。

トルタ・カプレーゼ - Wikipedia

へえ。「人類の歴史上、失敗から生まれた幸運な物の一つ」なの。関係ないけどこの字面、競馬ファン的には「トルタカ」(冠名)+「プレーゼ」(なんかいい意味の言葉)と分解してしまう。

で、これがめっぽううまいのである。「お、お」と、声が出てしまうくらいだ。というか、おれ、ケーキとか食べるのいつ以来よ。刑務所から出てきた元受刑者が、とりあえずコンビニで甘いもの買うみたいなところもある(どういうたとえか)。それとも、なんか風邪で弱っているところに、甘味というのがグッとくるのかねえ。

いやあ、まだまだ食べられるというところだが(風邪でも食欲にあまり影響のないタイプ)、まあこのくらいでいいんだよ。

と、携帯端末を見ると、配達員にチップをおくりませんか? みたいな画面になってる。一番安いのは失礼かどうかわからないが、5%(102円)おくる。配達員に5つ星、店にも5つ星。つーか、風邪ひいてコンビニ行くも億劫というとき、助かると思ってしまったのもたしかだ。でもな、おれはUber Eatsを全面的に認めたわけじゃないんだから!

つーか、いつかあの店行ってみよう。餃子みたいなやつも食おう。

いや、アントニオさんとか書いてて「あの店」なんてすぐに特定できるのだから、紹介しておこう。

pizzeria gelateria RAZZO
〒231-0868 神奈川県横浜市中区石川町1-22-6 1F
3,000円(平均)2,000円(ランチ平均)

r.gnavi.co.jp

ジェラテリア? ジェラート屋さんでもあるの。デザートがおいしいわけだ。納得。

 

以上。

 

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