iPhoneがなぜおれに受け入れられたのか

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anond.hatelabo.jp

なぜかわからないがこのところホットなiPhoneAndroidの罵り合い。おれもiPhoneユーザーとして参戦したいが、とても140字では語りきれないので、こちらに書く。

そもそも、おれはiPhoneの影も形もないころからAppleのユーザーであった。初めて触ったのは父が買ってきたMacintosh LC2だ。LCは「ローコストカラー」の略で、ローコストで、カラー画面を!? という時代だったと思う。

それからおれはいろいろあって、DTPの道に進んだ。黎明期のちょっとあと、くらいだろうか。そのころはDTPやるにはMacしかなかった(今は違います)。選択肢がなく高価な本体、同じく周辺機器、そしてなによりも爆弾、爆弾、爆弾。そのシステムの不安定さ。それでも使わなくてはならない仕事道具。

いつしかOSもOSXになり、やや安定してきたような気はした。それでも、Appleは信用できない、OSX化でいろいろ切り捨てられて現場は厄介なことになった。その時点で、もうWindows機に切り替えてもよかったのかもしれないが(たぶんそのころにはWindowsでの環境も整いつつあったかな?)、デジタル化以前からのデザイナーなど、MacDTPに適応した人がいまさらWinを使いたくない、使えないという事情もあった。もちろん、周辺機器とかも替えれば金がかかる。

というわけで、今にいたるまでおれはMacを使っている。え、Macの話ではなく、iPhoneの話ではないのか? そうだった。ただ、おれがiPhoneを語るについて、このAppleとの関係というものは外せない。

で、iPhoneの発売。最初は「ふーん」と思っていた。なんか見る画面に指で触るの嫌だな、とか思っていた。が、3GSのころになって、なんか使い物になるみたいだぞ、となった。おれはiPhoneを買うことにした。

 

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検討しているところを読むに、あまりiPhoneに関心がなかったようではある。ただ、ガラケーにこれ以上の進化がないと感じていたようだ。そうだな、iPodなんかも使ってた。OSXも少し安定してきていた。ただ、アップル製品について「×」要素としているのに注目してほしい。おれはApple製品を信用していなかったのだ。

 

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でも、iPhoneにした。「時代がスマートフォンに流れる」と思ったわけでもないが、ど「どうせなら」という感じ。あと、買った、と書いたが、「実質本体無料」だったらしい。ソフトバンクすごいな。

で、上の「数日経った感想」で挙げた問題点は、おおよそ一掃された。馬券は良いアプリが出たし、フリック入力もすぐに慣れた。そして、当時のサイクリング趣味にマップはとても役にたった。

が、今になって思うに、一番驚いておくべきだったことは、その安定性だった。上の記事で言われているような「まともに動いた時間のほうが少ないと言われた」り、「ホッカイロスマホと言われ東京湾に在庫が沈められたと噂された」りするのが、Apple製品のクオリティだと思っていたのだ。ベージュのMac使っていた人にはわかってもらえるだろうか?

ところがiPhone、安定して動く。フリーズしない。爆弾が出ない。とにかくトラブルがない。おれの期待値、事前にApple製品「×」だったのが、「◎」くらいになったのだから、その落差は大きかった。評価爆上がりになったし、気づいたらiPhoneは普通に動いてくれるものという認識になっていた。これは驚くべきことで、スマートフォンという新規性についてはよく語られるところだが、「Appleが安定した製品を出した」ことについてもっと語られるべきではないだろうか。

これに加えて、どうも上の記事にあるように、国産スマホはトラブルが多いらしいぞという話を聞くと、「iPhone、普通に動いていいじゃないか」ということになる。次の買い替えも、その次の買い替えもiPhone以外は検討しなかったと思う。3GS→4S→5s→SE(初代)。とくにSE(初代)は好きだったし、長く使った。

今はXSを使っている。

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SEから買い替えをするときも、選択肢にAndroidはなかったようだ。

 

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とはいえ、その後の「言い訳」にはAndroidに言及がある。そしてこうも書いている。

おれの用途からすれば、低価格なAndroid機で十分なのはわかっている……。

そして、13になってさらに話題になっているiPhoneの高価格化についてもこう述べている。XS、XS MAX、XRの時点で。

それにしても、iPhoneの新ラインナップが高いというのは認めざるをえない。というか、低収入、低貯蓄のおれからすれば十二分に高い。が、おれの生活においてスマートフォンとはどういう位置づけだろうか。それはもう、肌身離さずの存在であって、朝のアラームからメール、SNS、ネット閲覧、ラジオ、馬券購入……たいした用途じゃないが、ともかく必要不可欠なのだ。とうぜん、固定電話など持っていないのだから、自分の身を証す電話番号を司る存在でもある。これに金をかけてもいいんじゃないかと思った。

まあ、言い訳だな。言い訳だけど、ローン付きマイホームがあるわけでも、自動車を所有しているわけでもない身、貧乏人ながらここに金をかけてもいいだろうというところだ。

というわけで、おれはiPhoneを使っているのだけれど……。かつてDTPMacだったのがそうでなくなったように、スマートフォンiPhoneだけ、という時代はとうの昔に終わっている。もうXSか、その前くらいの段階で、スマートフォンの機能に新しいものは求めなくなっていた。おれの用途にハイスペックは必要ない。

ただ、そうだなあ、もし買い換えるとしたら、やはりiPhoneだろうか。それはもう何十年もかけてAppleに洗脳されてしまったのかもしれない。それにやはり3GS→4S→5s→SE(初代)→XSと使ってきて、これといったトラブルや故障がなかった(まあ、SEは故障で買い換えることにしたのだが。でも、その後、室内用サブ機として置いてても症状が起こらなくなった)という体験が大きい。安い中華Androidで失敗を掴んだらすぐに買い換えればいいとは言うけれど、それでも数万円飛ぶのは嫌だし、面倒くさい。

が、ただしもうおれはスマートフォンというものに、これ以上の革新はないんじゃないかなあとは思っている。基本性能は年々アップしていくだろうが、これ以上はもうカメラのスペックがアップしましたくらいしかない。それは少々つまらない。だからXSからなかなか買い替える気も起こらない。おれがガラケーをやめたときと同じような感じがする。とはいえ、スマートフォンを一掃するような、市場を一変させるような「次」は今のところ知らない。

その次、が来るまではiPhoneを買い替えていくことだろう。いや、よほどぶっ壊れたり、iOSがサポートしなくなったりするまではXS使いつづけそうだが。

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ちなみに、3GSは一昨年の今頃まである意味で現役でした。