帝王

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村田満
1939年兵庫県尼崎市生まれ。1964年和歌山県有田川で、初めて掛けた2匹の野アユに取り付かれ、友釣りを始める。友釣りを始めた当時、アユ釣りは風流で品のある釣りであった。 そんな中では異端児的存在で、常に時代の先を行く村田は、アユ釣りの品位を損なうと言われることも少なくなかったが、その先進性は今でも闘将・村田の真骨頂である。

 俺が心安らかにして見ることのできるテレビ番組は、NHK教育の料理番組と、テレビ東京の旅番組、そしてテレビ東京の釣り番組だ。土曜の六時頃となると、たいていここらへんを眺めていたりする。俺は釣りのことなどまったく知らない。
 午前一時くらいに帰宅した。飯は職場でカップ麺を食べたので、寝る前に焼酎を一口。ついでにテレビを回していると、釣りをやっている。しかし、会話が変だ。女の下着の話をしていて、釣り師が股間の黒いあたりの話をしている。よく見ると、島田紳助松本人志の「松紳」であった。俺はこの番組あまり見る機会はない。しかし、前にたまたま見たとき「イカ釣りに行こう」と話していたのはたまたま見た。それをやっているのだ。
 しかし、注目はイカというより釣り名人の方だった。イカは釣れないのに絶口調。松本をして「やっさんと重なって見えた」と言わしめるほどのパワーだ。これはすごい。聞けばビデオ五十本出しているというから、釣り界では知られた存在ではないのか。ということで検索に掛けたら出てきました。「闘将」「友釣りの帝王」「スーパー・スター」なのだ。やはり何事かを極めた人間というのは、喋りも面白いものなのか。次の「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」ではぜひ村田名人の真似が見てみたい。いや、すでに行われている可能性が高い。もし見ていたとしても、覚えているはずがないのだが。
 肝心の釣り。トークが終わった最後の最後にイカが一杯釣れた。一杯釣れたのだからさすが名人だ。しましんが見事な包丁さばきで一杯のイカをさばく。あれはなんだろう、とてもおいしそうだ。スーパーのパックの中のイカとは大違いなのだろう。しかし俺はあまり殺生を好まないので釣りを趣味とすることは今後いっさいないだろうと思う。

※どうでもいい話だが、「帝王」という小見出しフレデリック・フォーサイスの中編小説(ASIN:4042537081)から。釣りがテーマの作品で政治戦争もの以外でもフォーサイスは抜群に面白い。どんな内容だか一切覚えていないが、面白いはずなのだ。