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ブックレットの感想→id:goldhead:20060614#p2
ここ二日くらい、行き帰りに料理中とずっと聴きっぱなし。一応いまのところの感想をメモしておこう。
- 1.This is Love
- 一番バッターは、一番最近耳に入ってきたこの曲。長打力もあってなかなかのスタートだと思う。頭の中にはもちろん大友克洋の絵が思い浮かんじゃって、おとといの晩ご飯はカップヌードルシーフード味だったけど、それはただの偶然なのでした。
- 2.Keep Tryin'
- 僕は音楽のアルバムについて、勝手に‘二曲目最強説’を信じている。今回はauのCMに使われてた、この曲。それでもって、やっぱりエネルギッシュでいい曲だと思う。「I don't care〜」のところの声と音との広がり、流れがとくに好き。歌詞については、下々のものを見てくださる宇多田さまといったところで、マゾ心をくすぐられるかとか思っちゃったりして。「少年は片思い」路線でまとめてくれてもよかったかなぁ。まあ、歌詞はいいや。好きな曲です。
- 3.BLUE
- アルバムタイトルとも関係ある曲ってところかな。本人性、アーティスト性が出てるとかいうんだろうかな。
- 4.日曜の朝
- 宇多田の一人称‘ボク’には、ちょっとくらっときちゃうところがある。タイトルどおり日曜の朝をうたったうた。いつか、月曜から日曜まで、それぞれの曲を集めてアルバムみたいにしてみたい。ただ、金、土、日、月までは心当たりあっても、火、水、木あたりがちょっと思い当たらないのだ(名曲「月月火水木金金」はほとんどカバーできるけど、土日が入らないからだめだ)。この曲については、後半ちょっと冗長という気もしたけど、もちろん、日曜のところを担当してもらっていいと思う。
- 5.Making Love
- タイトルは直球だけれど、歌詞が意味深っていうか、ちょっとわからない感じにしてある。宇多田ヒカルはそういうふうに、どういう誰の立場で歌ってるかってところを、意図的に混乱させるようなところがあると思う。でも、ひょっとして女の子が聴けば一耳瞭然で、野郎であるところの僕にわからないだけなのかもしれない。僕は寝取られ話が大好きなので、おおざっぱにそういうふうに聴いている。
- 6.誰かの願いが叶うころ
- このアルバムを絵画にたとえれば、けっこう厚塗りの油絵って感じ(この比喩はdate of birthの自曲解説に出てきたもの。僕はもちろん厚塗りが好きだ)だけど、ここはすっとモノトーンが出てきたようなところ。それとも、映画の影響でセピア色かな。
- 7.COLORS
- あれ、この曲ってこのアルバムに入ってくるんだ、っていうのが第一印象。なんだか聞き慣れた曲のせいか、ちょっとだけ浮いているように思えてしまった。でも、色とりどりに移り変わっていく遊び心のある歌詞は好きです。
- 8.One Night Magic feat.Yamada Masashi
- どこらあたりがYamada Masashi(存じ上げません)なのかよくわからないけど、ちょっと毛色の違ったユニークな曲。それについに、一人称‘俺’だもんね。
- 9.海路
- これまた急に世界変わっちゃったって感じの曲で、ひきだしあるよーってところ? これまでもいろいろ指摘されてきたところだろうけど、彼女の中には日本歌謠曲的なところがあって、これがまさにその曲だとは言わないけれど、ところどころその辺を感じることがある。いつか「黒の舟歌」でも歌ってもらいたい。
- 10.WINGS
- 内気な女の子的なところもあるような曲かな。正直、彼女の歌うところの「親友」(この曲以外でも)、僕にはよくわからないのだ。まあ、歌詞がすべてではないし、「なぞなぞはとけないほうがよかった」かな。
- 11.Be My Last
- アルバムの終盤、ここにこれを持ってきた。外国の映画のようなPVが印象的な曲だけど、やっぱり曲もいいな。
- 12.Eclipse(Interlude)
- 今回もこの構成。ただ、前のアルバム『DEEP RIVER』の「FINAL DISTANCE」→「11.Bridge (Interlude)」→「光」の完璧すぎる流れと比べるのは酷。あれはよすぎた。
- 13.Passion
- で、最後を締めくくるのがこの「Passion」。この曲をテレビでやっているのを見たことがあったけど、そのとき宇多田が引き連れていた(?)リズム隊が忘れられない。何人も男の太鼓叩きの人がいて、一心不乱に電子太鼓を叩くという演出だった。それがこびりついていて、今でも彼女のあらゆる曲のリズムには、彼らの姿が見えてならない。まあ、それはそれとして、この曲は好き。壮大なイメージを思わせておいて、最後にぐっと写真付きの年賀状に引き寄せるあたりの転位がすごい。彼女が写真付きの年賀状と縁がある人間かどうかは知らないけれど、このあたりの歌詞のおもしろさは魅力だと思うのだ。