http://www.nikkansports.com/race/p-rc-tp0-20061016-104311.html
柴田善臣、昨日のアサヒライジングの乗りようは百点満点であった。模範解答中の模範解答。「あんな乗り方だから負けた」と言う人がいたら、ちょっと反論したくなるほどである。ところがどうだろう、模範解答なのに二着。歴史に名の残らない二着。だから、見方によっては五十点だとか零点だとかとも言えるかもしれない。しかし、しかしですよ、たとえばテイエムオペラオーにおける和田竜二なんていうのは、答案は三十点くらいかもしれないのに、結果は頭を取って大合格。これだから競馬は難しい。
いや、それにしたってヨシトミは難しい。自分自身で百点満点と言っておきながら、どこかで「ヨシトミだから二着なんだよ」という思いもある。オレハマッテルゼとアサヒライジングの二頭をかなりの贔屓馬としている、俺の課題(id:goldhead:20060521#p1、id:goldhead:20060728#p3)だ。ヨシトミにそのシーズンのG1を総なめするような、スペシャルな何かがないのは確かだ。かといって、未知の可能性、もっと実績のないジョッキーに任せられるだろうか。利害もなにもないテレビゲームの世界なら、それもできるだろう。しかし、現実でそれができるかどうかとなると、話は別だ。やはり、技術がなければリーディングにはなれないし、ハートもなければそんなには勝てない。はずなのだが。
なんの話だったか。そうだ、ドリームパスポートの鞍上が横山典弘になる話だった。勝っても乗り変わりの高田潤。俺は本番での乗り変わりについて否定的ではなかった(id:goldhead:20060924#p1)ので、この判断は支持できる。距離大丈夫かどうかという終いの脚にかけるタイプの馬の長距離戦にぽっかり乗り馬が開いてしまった横山典に騎乗依頼しない手はない。高田だって、平地で松岡や藤岡くらい乗れていなければ、こういうチャンスを与えられない。
そうだ、高田潤の話だった。関西騎手の中堅以下に詳しくない俺は、今年の皐月賞前まで高田をもっと年長の騎手だと思っていた。半ば、調教師への道を歩み始めた天間昭一的存在だと勘違いしてたのだ。なんだ、まだ若いじゃないか。若いのならば、柴田政人にアローエクスプレスのたとえもあるさ、遅咲きで花開けばいい。チャンス皆無ってわけじゃなく、いい師匠についていると思うよ。
そうだ、若手を育てるためだといって、いたずらに良い馬を与えればそれでいいのか。前述の和田や、メジロドーベルの吉田豊、ナリタトップロードの渡辺薫彦がどうなりましたか。……みんなそれなりの騎手になってるか。まあ、それだけが名ジョッキーへの道ってわけじゃない。というわけで、高田潤の騎手としての今後と、おそらく腕は確かであろう裏方にまわったときの今後を楽しみにしていきたい。最初はなんの話だったか忘れた。