AJCC

 初めて競馬場に行ったときのメーンレースはAJCCだった。一番最初に好きになった馬、カネツクロスが走るレースだった。でも、あれは東京開催だったな。
 マツリダゴッホ鹿毛の馬体に白いシャドーロールを見て、少し、カネツクロスを思い出した。マツリダゴッホも、気性難や運の巡り合わせでG1は勝てないかもしれないけれど、応援はしよう。久々に馬券をとらせてもらったし。
 ……しかし、カネツクロスらしさでいえばインティライミの脚質。ゴッホとの馬連で迷ったが、鞍上柴田善臣を見て単勝にした。柴田善臣は決してへたくそじゃあないが、インティライミには合わない。これほど合わないことはない。インティライミの鞍上は、もっとくそ度胸と勝負師のハートがなければ駄目だ。佐藤哲三みたいなのじゃなきゃだめだ。ただ、いくら哲三でも、馬が本気になってしまったら行かせるしかないし、このレースをどうにかできたとも思えない。今は千八くらいの方がいいのかもしれない。