なんで日本人は情報戦に弱いのか考えてみた

goldhead2007-05-22

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070522-00000011-mai-soci

相次ぐ情報漏えいを受け、米政府には日本政府に対する不信感が生まれており、そうした空気によってGSOMIA締結合意が浮上した経緯がある。防衛省は定期面談で情報管理の徹底をはかりたい考えだ。

 GSOMIAってなんて読むんだろう。「グソミア」? なんか品がない響きだな、と、思ったら「ジーソミア」みたい。
 それはそうと、アメリカが不信感を持つのも当然という自衛隊のおっぴろげ。Winnyのウィルスによる感染にせよ、中国のハニーとラップ(て変換した。ATOKは陽気なブラザーか?)にせよ、隙がありすぎと思う。
 時代は遡って太平洋戦争。日本とアメリカは敵同士だった。そのころはどうだったか。昔、柳田邦男の『零戦燃ゆ』(ISBN:4167240092)全6巻、これを読んだことがある。零戦を中心に、彼我の戦い方や考え方を幅広くカバーした大著だ(この本に対する軍事面をはじめとした内容の正確さについての評判は知らない)。
 で、「これを10文字以内にまとめなさい」と言われたら、俺は「日本は情報戦に負けた」と答える。そんな印象。資源はないが、日本人の技術力や精神力にはすごいものがある。人的能力はいい線いってる。それなのに、どうも情報に弱い。なぜか情報に弱い。その印象が強かった。大本営発表は都合のいいことしか流さない捏造の代名詞みたいなもんだけれども、実際のところ大本営は嘘をついたり、誇張の脚色をする以前に、ちゃんと把握できていなかった。もちろん誇張、脚色もあったろうが、それ以前に、本当のところもいまいちわかっていなかった。そんな話もあったかと思う。
 でも、日本人が情報戦、戦いについての情報について、もともと縁もゆかりも素養もないかというと、どうもそうでもないような気がするんだよな。「敵を知り、己を知れば……」だって大昔から入ってきてたろうし、歴史に名を残す軍師だっている。だいたい、ほれ、もう忍者がいるじゃないか、忍者。忍者、隠密に、暴れん坊将軍や水戸のご老公も身分を隠してスパイ行為。なんで今、忍者がいないのか。敵のスパイを返り討ちにする忍者がいないのか。近代化で消えたのか。ようわからん。太平洋戦争については、日露あたりでなまじっか白兵戦で勝ってしまったおごりがあったということでいいのか。現代においては、自衛隊の立場の不安定さや、CIAや旧KGBのカウンターパートが存在しないという体制の問題なのか。高校で世界史を選択した俺にはわからん。でも、今、日本に必要なのは忍者ではないか。