今の僕は心ないことだって書ける

 広島の緒方孝市外野手(38)が20日、広島市内の球団事務所で契約更改に臨み、球団史上最高減額率なる5500万円(55%)減の4500万円でサイン。会見で、シーズン中に球団に引退を申し入れたことも明かした。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071221-00000056-sph-base

 衰える緒方なんて想像つかなかった! が、それは現実。今季33試合出場、打率.181、本塁打0、打点4。ひじの手術があったとはいえ、成績も右肩下がりなのは確か。緒方ほどの選手、引退を決意するのも仕方ないことかもしれない。
 しかし、それに対して球団が出した答えは、慰留。年俸55%減で、コーチ兼任契約。カープのコーチ不足は外からも指摘されていることであって、悪い話ではない。なにより、自発的に自発的に「教えたい」欲が出てきた緒方のチーム愛……。若い選手とふれあうことで、自らの復活に刺激を与える緒方。今まで以上に、偉大なる先輩の技術と精神の教えを乞うことのできる二軍選手たち……、期待でしたい!
 ……と、手放しに美談で終わらせたくない自分がいます。「残留要請つっても、今年は前田2000本イベント、佐々岡引退イベントがあったから、緒方引退イベントは来年に取っておこうって腹づもりなんじゃねえの?」とか、「確かにコーチの頭数は足りないが、今だってコーチとしての勉強が足りてるかどうかわからん兼任みたいなコーチばかり。どのみちコーチ手形もあるんだろうし、兼任にした方が新しいコーチ一人雇うより安上がりってだけじゃないのか?」とか、そんな風な考えも浮かんでしまう。
 このマイナス思考、ファンとしてのダークサイドに堕ちた発想。たしかに俺は悪いファンだ。だが、そちらに引きずり込んだのは、やはりカープの惨状だと言いたい。この暗黒を打破するには、カープが光らねばならない。ともかく、勝つこと、優勝への希望を見せてくれること、こんなねじれた応援の仕方しかできないファンを一人でも減らしていくこと……、それしかカープを覆う負のスパイラルを抜け出す道はないのだ、きっと。