0勝騎手の誇り

今年未勝利の高田に夢の切符/有馬記念

http://www.nikkansports.com/race/p-rc-tp0-20071221-297976.html

 有馬記念ともなると、競馬を知らない人にも競馬の話などを振られるわけです。それで、俺の習性なのか競馬ファンの習性なのかわかりませんが、「なんとか競馬に興味を持ってもらおう」と、必死になってしまうわけです(JRAは率先してCLUB KEIBAの俺に利益を与えるべき)。「武豊」、「ディープインパクト」、それしか知らない相手に、「先週の結果を見たらロベルト系が好走してるよね。でも、タニノギムレットは中山駄目だから、ウオッカは厳しいと思うよ」(←これ適当)とか言っても、まったく面白くない。
「このダイワメジャーダイワスカーレットは兄妹で……、(いや、競馬における兄妹の概念を説明するのは難しいな)、えーと、そうだ、このドリームパスポートドリームパスポートいるでしょう」
「なんか生命保険の商品名みたいな名前ね」
「そう、ほら、あの、『ボク、競走馬です。成績次第の……』ってCMあるでしょ、あれ、この馬。ほら、馬主、セゾンなんですよ」
「ああ、あれカワイイよね」
「そう、それでこの高田潤ってジョッキー、なんと今年一回も勝ってないんですよ。隣の武豊なんて100勝以上してるのに。それが今年の初勝利目指して、一番盛り上がる暮れのグランプリ出ちゃうんだから、こんなこと滅多にないっすよ。(すまん、高田……)」
「へえーすごいね、なんでなんでー?」
「ドリパスのテキのマツパクがさ、すぐに騎手やエージェントと揉めるオヤジでさ……」
「……?」
 などというやりとりを経た結果(マツパク云々言ってないけど)わかったのは、「よくわからないけど、0勝ジョッキーが大レースに出る」というのは、競馬に詳しくない人にもなかなかのインパクトがある、ということ(すまん、高田……、俺は大怪我あったの知ってるから)。少なくとも、レゴラスを説明するよりはずっとキャッチーだったわけです。
 というわけで、バーンと一面に持ってきた日刊スポーツは好判断だったんじゃねえかと思う次第(あと、競馬面の見開き二面使い切った出走表、これも初めて見たけどすごかった)。まあなんにせよ、有馬は競馬ファンと非競馬ファン交流戦、どっちが勝つかわからないのもまた魅力、みなさん頑張ろうじゃないですか。あと、高田の話しようと思ったけど、まあええや。