笑わない子どもはどこへ行ったのか?

 内Pの昨夜の企画の最後は、笑うのをガマンするのを笑わせるやつ。マイケルはかなり頑張っていたのだけれど、他の二人がだらしなさすぎる。いや、だらしないのもお約束の内なのかもしれないけれども、あれじゃちょっと見応えがない。それに、俺がそう思ってしまうのには一つ理由がある。一人の笑わない子どもの存在だ。
 その子どもが出てきたのは、ダウンタウンのごっつええ感じ。今ちょっと検索したら出てきたが、おそらくここ(http://www.phoenix-c.or.jp/~dave/dt/gt970209.htm)に記されている<「笑わない子供を笑かそう」みたいな企画>に出てきた子ども。それが俺の心に住み着いていて、「笑かそう」企画に対してシビアな目を持つはめになっているのだ。それだけその子どもは笑わなかった。上のサイトに列挙されている吉本の名だたるメンバーが、それぞれの威信を懸けて必死に繰り出す芸を前に、口元一つ歪めずマユ一つ動かさない。風貌はそれほど特徴はなかったと思う。まだ小学校の低学年から中学年程度だろう。それが演出によるものかどうかはわからないけれど、たしかメガネをかけていたように思う。いったい彼は何だったんだろう?
 そりゃ吉本のベテラン芸人の芸が確実にウケるものではないだろうし、ああいうのが嫌いな人だって居るだろう。けれど、幾人もの芸人が何種類ものネタをやれば、一発くらいかすったっていいだろうに。それになんて言ったってあれは子どもだった。ガマンするための強い精神力が培われるには、まだ若すぎる。となると、まさか何か心の病だったとか? いや、それはあまり面白い想像じゃない。あれはきっと笑わない国から来た笑わない国の王子か何かなのだ。そういうことにしておこう。今となっては、彼が本当に最後まで笑わなかったのかどうかすら覚えていないのだから。