ロングラン・ヒットと2011年のための覚え書き

 世の中ではiPodの新型だのWalkmanだのとかまびすしいのですが、私は最初のiPodが出るか出ないかの頃に買った韓国メーカーのMP3プレイヤーを使い続けていますよ。容量は256MBしか入らないが、アルバム数枚入れば、それは入れすぎという気持ちで、ギガ容量あって何に使うのかいまいちわからない。私には曲データの入れ替えが、面倒などころかチョイスの楽しみと思うのです。
 しかし、長いこと曲の入れ替えをしていないことに気づいた。いや、それは正しくない。交換のさいに二軍落ちすることなく、一軍定着、スタメン定着のアルバムが二枚ある。それは椎名林檎の『無罪モラトリアム』と『勝訴ストリップ』ですよ。調べてみたら(id:goldhead:20050712#p1)、なんと今年の七月、七月からずっと居座って、なおかつ後から入ってくるアルバムを蹴散らしている。これはちょっとすごいことです。私とてそれなりの枚数のアルバムを持っておりますし、お金の余裕のあるころには見切り買い、ジャケ買いなど、あまり聞き込まないようなものまで買っている。選択肢はたくさんある。しかし、椎名林檎は強い。
 思うに、二枚タッグなのが強いのかも知れません。デビューアルバムの初々しい感じと、二枚目のこなれて技が広がってきた感じ。これをいったりきたりすると、まず飽きない。しかし、いやはや大変なものです。できることなら三枚目なのですが、あれはなんというか、MP3にならないのでしょう。
 しかし、日々気になる新曲も出てきてはいます。たとえば、先日アルバム発売を知ったケイト・ブッシュもラジオで何度か聴きましたし(すぐにわかりましたよ)、「赤い電車」がこびりついて離れなくなる、くるりのアルバムも欲しい。あんがい物欲があるのですね。
 そしてあれだ、チャットモンチー。これはどうでしょう。ガールズスリーピースバンド(ディキシーランドバンドみたいですね、字面が)で、四国は徳島出身とのこと。そんなのはどうでもいいですが、sakusakuのエンディングとFMヨコハマのプライムカッツと、神奈川県民である私は包囲されたわけです。で、なかなかいいんじゃないかと思ったわけです。しかし、世の事情に疎い私にもわかりますが、売れるでしょう、彼女らは。となると、やはり将来中古で安く出回るの待ちということになり、本格的に相対するのは五年後くらいになる。それまでに興味がなくなっていれば、それでいいでしょう。物欲を調伏する最大の方法は、時間を味方につけること、これに尽きるのです。