読書

おれは知らない間に双極症になっていたようだ

おれは知らない間に双極症になっていた。症状の話ではない。名称の話だ。 双極性障害[第2版] (ちくま新書) 作者:加藤 忠史 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2019/06/06 メディア: 新書 おれはおれの持病、おれの障害であるところの双極性障害(躁うつ病)…

独り身のゴミカス依存症は相手にもされない 『ギャンブル依存症サバイバル』を読む

ギャンブル依存症サバイバル ―パチンコ・スロット・競馬・競輪におぼれる人を救済するため、患者・家族・医療者に贈る指南書 作者: 熊木徹夫,ギャンブル依存症研究所 出版社/メーカー: 中外医学社 発売日: 2015/08/24 メディア: 単行本(ソフトカバー) この…

精神科医のざっくばらんなお薬話『精神科薬物治療を語ろう 精神科医からみた官能的評価』

精神科薬物治療を語ろう 精神科医からみた官能的評価 作者: 神田橋條治,兼本浩祐,熊木徹夫 出版社/メーカー: 日本評論社 発売日: 2007/10/18 メディア: 単行本 クリック: 23回 この商品を含むブログ (12件) を見る 精神科医というのは、抑うつ状態になったこ…

幸福の50%は遺伝によって決定されている―『幸せがずっと続く12の行動習慣』を読む

幸せがずっと続く12の行動習慣 作者: ソニア・リュボミアスキー,渡辺誠,金井真弓 出版社/メーカー: 日本実業出版社 発売日: 2012/02/16 メディア: 単行本 購入: 6人 クリック: 36回 この商品を含むブログを見る おれが自己啓発本、幸せ探し本を読むのは珍し…

なぜなんだぜ? 吉田伸夫『科学はなぜわかりにくいのか?』を読む

科学はなぜわかりにくいのか - 現代科学の方法論を理解する (知の扉) 作者: 吉田伸夫 出版社/メーカー: 技術評論社 発売日: 2018/04/14 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 「科学はなぜわかりにくいのか?」という以前に、おれと…

『反出生主義を考える』(「現代思想2019年11月号」)を読む

おれは反出生主義者である。 おれが反出生主義者になったのは、エミール・シオランを読んだからではない。ましてやデイヴィッド・べネターを読んだからでもない。 おれの反出生主義は、おれというおれ以外にいないおれが生きてきてたなかで、自然とそうなっ…

フオオオオオオオ! 『死してなお踊れ 一遍上人伝』を読む

死してなお踊れ: 一遍上人伝 作者: 栗原康 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2017/01/27 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (6件) を見る あと、これはさいきんの調査でわかったことなのだが、もともと『一遍聖絵』では、一遍は素っ裸だったらし…

『狂い咲け、フリーダム アナキズム・アンソロジー』を読む

狂い咲け、フリ-ダム (ちくま文庫) 作者: 栗原康 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2018/08/08 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る はじめに はじめにファックありき。わたしは正論がキライだ。ファックである。あっ、正論っていっても、雑誌の名…

文明の恐怖に直面してなけど『文明の恐怖に直面したら読む本』を読んだ

文明の恐怖に直面したら読む本 (ele-king books) 作者: 栗原康,白石嘉治 出版社/メーカー: Pヴァイン 発売日: 2018/08/29 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 文明の恐怖に直面している自覚はないが、『文明の恐怖に直面したら読む本』を読んだ。…

鈴木大介『ギャングース・ファイル 家のない少年たち』を読む

ギャングース・ファイル 家のない少年たち (講談社文庫) 作者: 鈴木大介 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2015/05/15 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (2件) を見る おれが生きてきたなかで、一番怖かった不良体験を書く。それは、おれが東海道線の下…

外山恒一『良いテロリストのための教科書』を読む

良いテロリストのための教科書 作者: 外山恒一 出版社/メーカー: 青林堂 発売日: 2017/09/09 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (3件) を見る 本書を手にとる人のほとんどは、2007年(平成19)年の東京都知事選への立候補によって私の…

『死と生きる 獄中哲学対話』(池田晶子・陸田真志)を読む

死と生きる―獄中哲学対話 作者: 池田晶子,陸田真志 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1999/02/01 メディア: 単行本 購入: 4人 クリック: 120回 この商品を含むブログ (35件) を見る 獄中哲学対話といっても、池田晶子さんは獄中にいないので、獄内獄外対話と…

『高畠素之の亡霊 ある国家社会主義者の危険な思想』(佐藤優)を読む

高畠素之の亡霊: ある国家社会主義者の危険な思想 (新潮選書) 作者: 佐藤優 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2018/05/25 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 優雅で感傷的な日本のアナーキストが好きなおれにとって、高畠素之というのは「その周…

『13日間で「名文」を書けるようになる方法』(高橋源一郎)を読む

横浜市中央図書館の三階ってのは妙な階で、横浜市にまつわる資料と、昔の新聞の縮刷版とかいうやつと、なぜか言葉についての本が置いてある。なんで言葉に関する本が三階にあるのかおれにはわからない。おれはこの間、三階に久々に寄ってみた。そしたら、こ…

マルク・マソン『双極性障害』を読む

おれは双極性障害を患っている。なので、双極性障害について語られているものを読むと、いっちょかみしたくなる。が、おれはあくまで高卒の一患者なのである。医師でもカウンセラーでもなんでもない。単なる当事者だ。だが、当事者は語りたい。そして、語る…

ケン・リュウ『紙の動物園』を読む

紙の動物園 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ) 作者: ケンリュウ 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2015/05/29 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (10件) を見る ケン・リュウの短編集である。短編集のタイトルになった「紙の動物園」がトップ・バッター…

いま話題の中国SFとは? 『折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー』を読む

折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ 5036) 作者: 郝景芳,ケンリュウ,牧野千穂,中原尚哉,大谷真弓,鳴庭真人,古沢嘉通 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2018/02/20 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ …

お医者さんを信じていいの? 『「最悪」の医療の歴史』を読む

「最悪」の医療の歴史 作者: ネイサンベロフスキー,Nathan Belofsky,伊藤はるみ 出版社/メーカー: 原書房 発売日: 2014/01/28 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 古代ギリシア時代からリンカーンの頃まで、医療は人間に益より害を与えることのほ…

ダンセイニ卿『ウィスキー&ジョーキンズ』を読む

お前はダンセイニ卿を知っているだろうか? ロード・ダンセイニを? 知らないというのであれば、ともかく『ペガーナの神々』を、『世界の崖の物語』を、『夢見る人の物語』を読むべきである。こんなブログを読んでいる暇があるのならば、すぐさまブラウザを…

でも、おれの人生が暗いのはなぜなんだぜ? 『進歩 人類の未来が明るい10の理由』を読む

進歩: 人類の未来が明るい10の理由 作者: ヨハンノルベリ,Johan Norberg,山形浩生 出版社/メーカー: 晶文社 発売日: 2018/04/24 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 山形浩生による「訳者解説」から引用する。 本書については、紹介が一言…

津原泰水『11 eleven』をすべて読めない

11 eleven (河出文庫) 作者: 津原泰水 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2014/04/08 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (14件) を見る まったくかなわんよな、と思った。 なにがどう「かなわん」のかはどう受け取ってもらってもかまわんのだけれど…

日夏耿之介の言うこと

こないだ金子光晴の随筆かなんか読んでて「やっぱ日夏耿之介だよな」みたいなこと言ってたから、「日夏耿之介、読んでみるか」って思ったのよ。でも、詩集ちょっとめくってみたら、「あかん、これ、おれの国語能力では読めん」ってなったの。まあ、読めない…

『人種は存在しない 人種問題と遺伝子』を読む

先日、こんな記事を読んだ。 「人種」の概念、科学で使わないで 米で差別助長を懸念:朝日新聞デジタル "「人種」の概念、科学で使わないで 米で差別助長を懸念"ということだ。 差別や誤解に対し、米人類遺伝学会(ASHG)は昨年10月、「人種差別のイデ…

これぞ絶対的強者! 木村政彦『わが柔道』を読む

わが柔道―グレイシー柔術を倒した男 (学研M文庫) 作者: 木村政彦 出版社/メーカー: 学習研究社 発売日: 2001/11 メディア: 文庫 購入: 3人 クリック: 5回 この商品を含むブログ (2件) を見る おれが木村政彦について書かれた本にとても惹かれていることは今…

ジャン・グルニエ『孤島』を読む

孤島 (ちくま学芸文庫) 作者: ジャングルニエ,Jean Grenier,井上究一郎 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2019/04/10 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る ジャン・グルニエの『孤島』を読んだ。おれはアルベール・カミュではないので、この本を啓…

いろいろの双極性障害 『坂口恭平躁鬱日記』を読む

※以下は双極性障害II型と診断されて、投薬を受けているだけの素人病人の意見、見解その他に過ぎませんのでご注意ください。あと、取り上げている書物では「躁鬱病」と表記されていますが、おれは「双極性障害」と書いてます。それも好き好きなので、気にせん…

増田俊也『木村政彦 外伝』を読む

木村政彦 外伝 作者: 増田俊也 出版社/メーカー: イースト・プレス 発売日: 2018/08/18 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 本書の「正伝」は、言うまでもなく『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』である。『木村政彦はなぜ力道山を…

植物みんな毒だらけ 『邪惡な植物』を読む

おれと植物、植物とおれ。おれは植物に興味が無いわけではありません。しかし、植物が好きなのか、詳しいのかと言われると、それはあやしい。あやしいどころではない。だいたいにして、そこらに生えている草木を見て「何か」と同定することはほとんどできま…

おれが読めなかった小説、たとえば『地図になかった世界』

おれは読んだ本についてこの日記に書きつけていることにしている。読んだ本、読了した本だ。その背後には、読みさしで放置された本、期限が来て図書館に返却された本が、わりと、たくさん、ある。 「今はなんか気分が向かないな」というのもあるし、「おれに…

ウィース・タン! 『天冥の標』を読了する

天冥の標X 青葉よ、豊かなれ PART1 (ハヤカワ文庫JA) 作者: 小川一水 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2018/12/19 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 天冥の標? 青葉よ、豊かなれ PART2 (ハヤカワ文庫JA) 作者: 小川一水 出版社/メーカー: 早川…