2012-01-01から1年間の記事一覧

折口信夫『言語情調論』に目を通す

言語情調論 (中公文庫)作者: 折口信夫出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2004/09メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 3回この商品を含むブログ (3件) を見る なにを言ってるかさっぱりわからんから「読んだ」とも言えんが、一応すべての文字と記号には目…

いまさらながら『アオイシロ』はすばらしい。続編出ねえのかよ?

アオイシロ この日記に『アカイイト』の話はあるのかと思ったら、あった。 『アカイイト』 - 関内関外日記(跡地) 最後にはこう書いてある。 ……とか、思ってたら、なんだ『アオイシロ』って。姉妹作? 前は盆地で今度は海? 正直言って欲しい……が、7000円台…

『善き人のためのソナタ』を観る

善き人のためのソナタ [Blu-ray]出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント発売日: 2010/08/25メディア: Blu-ray購入: 1人 クリック: 9回この商品を含むブログ (1件) を見る 『善き人のためのシュタージ』……もといソナタを観る。最近の趣味と…

iPS細胞とは関係ない〜『レーニンをミイラにした男』のメモ〜

モスクワの赤い広場にひとつの霊廟があり、そのなかにレーニンの遺体が横たえられている。私は、このような公然たるロシヤ革命への侮辱、人民の新しき世代への侮辱、進歩する人間精神への侮辱、未来の無階級社会に対する侮辱が、ひとびとの批判もなしに数十…

ほんとにいたのかハクビシン

夜9時くらいに天井あたりからカサコソ音が聞こえる。爪が床に当たるような、人の出す音ではないような。前に見かけたハクビシンが空き部屋に住んでいるのかなどと想像。— 黄金頭さん (@goldhead) 1月 12, 2012 今のアパートに引っ越してしばらくのつぶやき。…

さよなら、ラヴレンチー〜『ベリヤ 革命の粛清者』を読む〜

ベリヤ―革命の粛清者 (1978年) (ハヤカワ・ノンフィクション)作者: タデシュ・ウィトリン,大沢正出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1978/02メディア: ?この商品を含むブログを見る ラヴレンティ・パーヴロヴィッチ・ベリヤ、スターリン治下のソ連の治安の親…

篠山紀信の写真展に行く

篠山紀信展 写真力|東京オペラシティアートギャラリー 篠山紀信といえば、おれの中で高岡早紀のおっぱいを撮って流通させたという功績をもって、おれ連邦人民文化英雄に輝いているのだけれども、正直言って写真芸術とか写真家とかについてはまったく知らな…

『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』の前編を見たような……

「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語」公式サイト 「なんでもかんでも3.11と関連づけるな」……という文言をたまに目にします。社会評論であるとか、なんらかの作品批評、さらにそれらに対する意見としてです。たしかに関係あるものもあれば、ない…

サヴィンコフ『テロリスト群像』を読む

テロリスト群像〈上〉 (岩波現代文庫)作者: サヴィンコフ,川崎浹出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2007/03/16メディア: 文庫この商品を含むブログ (3件) を見るテロリスト群像〈下〉 (岩波現代文庫)作者: サヴィンコフ,川崎浹出版社/メーカー: 岩波書店発売…

十月の抜け殻

フイリヤブランの花が咲く季節になりました。おもしろくもない。くだらない事情によってくだらなく伸びた納期、妙な暑さと寒さが体躯から(もともとそんなものありはしない)活力をうばいます。人生の多くの時間をおもしろくもなければうつしくもないものを…

『ロシア秘密警察の歴史―イワン雷帝からゴルバチョフへ』を読む

ロシア秘密警察の歴史―イワン雷帝からゴルバチョフへ作者: リチャードディーコン,木村明生出版社/メーカー: 心交社発売日: 1989/12メディア: 単行本この商品を含むブログを見る モンゴル人の統治のエッセンスを受け継ぎ、イワン雷帝から400年にわたって鍛え…

あおい、《二字削除》を撃て!〜映画『二百三高地』をみるのこと〜

二百三高地 [DVD]出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)発売日: 2014/07/11メディア: DVD購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログ (17件) を見る おれの今の流行というと社会革命党戦闘団とロシア〜ソヴェートの秘密警察と第二次世界大戦の独ソ戦…

マロン湖架空就職面談記

「あなたはなぜここで働くことを望みますか?」 「やっぱり栗の湖って書いて‘マロンこ’っていうところに興味を持ったといいますか、『はい、マロン湖管理事務所です』って電話に出たりすることになりますと、やはり間違って『ロマン湖管理事務所です』と言い…

『けいおん! college』読んで妙に感傷的な気持ちになったこと

けいおん! college (まんがタイムKRコミックス)作者: かきふらい出版社/メーカー: 芳文社発売日: 2012/09/27メディア: コミック購入: 8人 クリック: 382回この商品を含むブログ (55件) を見る 『けいおん! college』買って読んだ、こんな味だったっけな? …

月の裏側で自転車を漕げ!〜『宇宙飛行士 オモン・ラー』を読む〜

うすよごれた地上の現実がいやになったら宇宙に飛び出そう! 子供の頃から月にあこがれて宇宙飛行士になったソ連の若者オモンに下された命令は、帰ることのできない月への特攻飛行! アメリカのアポロが着陸したのが月の表なら、ソ連のオモンは月の裏側をめ…

サーニャをそんな目で見たくない人は読まない方がいいかもしんない『出撃!魔女飛行隊』

出撃!魔女飛行隊 (学研M文庫)作者: ブルース・マイルズ出版社/メーカー: 学習研究社発売日: 2009/09/08メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 9回この商品を含むブログ (16件) を見る みなの視線を集めた小柄なパイロットの軍服の上衣の胸はふくらみ、金髪は長…

映画『アイアン・スカイ』〜収容所送りほどおもしろくないわけでもないが〜

http://gacchi.jp/movies/iron-sky/ おれがこの映画の存在を初めて知って書き留めたメモは以下のとおりである。 ナチが月から降ってくる映画「アイアン・スカイ」とうとう完成、ベルリン国際映画祭でプレミア上映 - DNA この設定でおもしろくなかったらミッ…

安酒にしか救いのない人間をどうしてくれようか

http://www.asahi.com/culture/update/0928/TKY201209270753.html 村上春樹がなんか言ってる……が、IDがないから読めない……。でも、無料会員登録すれば読めるので読んでみた。そりゃあ、ぼくらの言葉がウイスキーだったらいいさ。第一感はそれだった。ザ・マ…

さて、帰れない

仕事が妙に重なって忙しい。忙しいのは悪くないが、生活に希望が持てるわけでもなく、ただひたすらに「全部おれがやらなければだれもできない」というものばかりが重なっていって、零細企業にあたらしく手伝いの人を雇う余裕もなく、だれに習うでもなくいろ…

『ストライクウィッチーズ 片翼の魔女たち 02』を読む

パンツじゃないから恥ずかしくないはずなのに、送られてきた単行本には見事に劇場版の宣伝帯がかぶせられていた。まあ、本屋で買う自分を想像すると……恥ずかしくないもん! つーか、表紙の絵いいな。 というわけで、『片翼の魔女たち』、ワイト島分遣隊の話…

くるり『坩堝の電圧』を聴く

坩堝の電圧(るつぼのぼるつ)(通常盤)アーティスト: くるり出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント発売日: 2012/09/19メディア: CD クリック: 4回この商品を含むブログ (17件) を見る おれがくるりを聴きはじめたのはわりと古い話ではない。 くるりにつ…

映画『スパイ・ゾルゲ』を見るのこと

スパイ・ゾルゲ [DVD]出版社/メーカー: 東宝発売日: 2003/11/21メディア: DVD購入: 1人 クリック: 21回この商品を含むブログ (44件) を見る wikipedia:スパイ・ゾルゲ 実話を扱った映画なんかを見るときは、わりと見るがわの予備知識というものがいろいろと…

日中、戦争やめたってよ

承前:日中、開戦したってよ - 関内関外日記(跡地) >゜))彡>゜))彡>゜))彡 おれが呼び出されたのは、すき家の2階だった。正確に言えば、かつてすき家だった建物の2階だった。おれはほとんど曲がらなくなった右足を、われながら感心するくらいうまい具合に…

『大スパイ 革命のユダ』を読む

大スパイ(革命のユダ)作者: ニコライェフスキー,荒畑寒村出版社/メーカー: 現代思潮新社発売日: 2008/03/01メディア: 単行本この商品を含むブログを見る ロマン・グーリの『アゼーフ』につづいてエヴノ・アゼフの本を読んだ。サフィンコフの『革命家群像』で…

日中、開戦したってよ

9月だというのにまったく暑かった。おれは古びた神奈川県庁の地下の一室にいた。いつか入札の説明に来た部屋のような気がした。がらんとした室内には、面接官の役人とおれの二人だけだった。会議用の長すぎるテーブルを挟んで、名前だの生年月日だの、いくつ…

タイトルにも裏切られるけど傑作! 『アゼーフ』を読む

アゼーフ (1970年)作者: ロマン・グーリ,神崎昇出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 1970メディア: ?この商品を含むブログ (1件) を見る おれの原点だったエンツェンスベルガー『政治と犯罪』を20年ぶりに読む その2 - 関内関外日記(跡地) エンツェンス…

中国の反日デモは気まずくなるのでやめてほしい

今日も出勤とかしててニュースとか見ないで録画したアニメとか吉田茂とか観てたからよくしらんけど、中国での反日デモというか暴動というか、そういうのがわりと激化してるみたいな話になっている。 突然だが、おれは零細企業勤めだ。従業員10名以下だ。しか…

エロDVD屋にて―男には男の世界がある―

※この話はフィクションです。あと、エロ画像出て来ません。 おれが格安中古エロDVD棚をさーっと眺めてたら、なんか『少女と人形』みてえなタイトルの、なんかインディーズっぽいやつあって、「ドールものやろか? けど、そんだったら『少女の人形』やろか? …

『夏雪ランデブー』おわっちゃった

アニメ「夏雪ランデブー」公式サイト 承前:アニメ『夏雪ランデブー』のこと - 関内関外日記(跡地) ナツユキソウってなんだろうね? 『園芸植物大事典』(小学館)でひいたら、セイヨウナツユキソウ(Filipendula ulmaria)ってシモツケソウ属のハーブ(ア…

『木曜日のフルット』は……いいまんがだな。

木曜日のフルット 1 (少年チャンピオン・コミックス)作者: 石黒正数出版社/メーカー: 秋田書店発売日: 2010/10/08メディア: コミック購入: 17人 クリック: 322回この商品を含むブログ (111件) を見る木曜日のフルット 2 (少年チャンピオン・コミックス)作者:…